EV化で絶縁材料に何が起きているか

EVや蓄電システムの高電圧・高密度化で、絶縁材料への要求は年々厳しくなっています。狭い空間で確実に絶縁しつつ、発熱を逃がし、万一の熱にも耐える——といった複合的な性能が求められます。
「絶縁」と「放熱」と「耐熱」を同時に満たす難しさ
電気を通さない絶縁材料は、熱も伝えにくいものが多く、「絶縁しながら放熱する」のは本質的に相反する要求です。ここに耐熱・難燃・薄型化まで加わるため、材料設計の難易度が高い領域になります。
選定軸

- 使用温度域と耐熱クラス
- 絶縁破壊強度・沿面距離
- 放熱性(必要なら熱伝導とのバランス)
- 薄さと機械強度の両立
- 難燃・UL等の規格要求
放熱絶縁という考え方

絶縁を保ちつつ、できるだけ熱を逃がしたい部位には「放熱絶縁」材料が検討されます。配合と厚みの設計で、絶縁性と放熱性のバランスを取りにいきます。
バッテリーの熱対策とセットで考える
セル間の断熱・絶縁や、パックの耐熱対策とも密接に関わります(第2記事「バッテリーの断熱・耐熱対策」も参照)。「熱」と「絶縁」は一体で設計するのが実務的です。
セキネシール工業のEV・電池向け開発対応
セキネシール工業は、EV向けの耐熱絶縁・放熱絶縁材料の開発にも取り組んでいます。抄造の配合自由度を活かし、耐熱×絶縁×放熱という相反する要求に、試作から向き合います。