
和紙の配合技術で、エンジンの「漏らさない」を支える。
セキネシール工業のガスケットは、和紙づくりで培った配合・抄紙技術をルーツに持つ機能紙です。比較的低温の油・燃料・不凍液をシールする汎用のノンメタリックから、排気系の高温・高負荷に耐えるセミメタリックまで、シールする箇所に合わせて素材そのものを設計します。
創業以来手がけてきたガスケット材は、国内のビーターシートガスケットで約8割のシェア。約170社の自動車・産業機械メーカーと築いた信頼を土台に、いまはEV部品という次の最前線へと、和紙発のシール技術を広げています。
こんな課題に応えます

排気系の高温でガスケットがヘタる
エキマニやマニホールド周りなど、高温と締付荷重がかかり続ける箇所で、応力緩和(ヘタり)による漏れが起きてしまう。

オイル・燃料・不凍液をケース部位で確実に止めたい
エンジンブロックやミッションケースなど、鋳肌の面でも、過大荷重がかかる箇所でも、横流れせず安定してシールしたい。

EV・新領域で難燃性も求められる
電池パックやECUケースなど、従来の内燃機関とは違う要件。シール性に加えて難燃性が問われる、新しい箇所のシール材がほしい。
ノンメタリック|金属を含まない紙系ガスケットで、油・燃料をシールする
鋼板を含まない、紙系のガスケット材。和紙づくりに由来する配合と抄紙の技術がもっとも素直に活きるラインです。安価でなじみ性に優れるオイルシートから、低面圧〜高面圧まで対応し応力緩和率の低いBSジョイントシートまで、シールする箇所に合わせて選べます。

AF2000(BSジョイントシート)
ケース部位の潤滑油・燃料油をシールするノンメタの上位グレード。油中で高い膨潤性を示し、締付力の低下やフランジ変形による面圧低下を防止。応力緩和率が低く耐久性に優れる。
- 用途:ケース部位の潤滑油・燃料油のシール
- 厚さ:0.8mm
- 使用温度:-40〜200℃/使用面圧:2〜147MPa
- 応力緩和率:15%(高温150℃で21%)

オイルシート No.500
創業者・関根照夫が手すきの工法で考案した、当社ガスケットの原点。耐油・耐溶剤性に特に優れ、材質も極めて均一。引張強さが大きく高面圧でも使用可能で、耐久性に優れる。
- 用途:水・油・燃料をシールする箇所
- 厚さ:0.8mm
- 使用温度:-40〜150℃
- 圧縮率:26%(復元率40%)/引張強さ24MPa
セミメタリック|高温・高負荷の最前線をシールする
紙系のシート材に鋼板を圧着・複合した、高温・高負荷向けのガスケット材。排気系の高温に耐えるスチールベストと、ケース部位の油・燃料・不凍液を高負荷下でシールするシスコメタル。シールする箇所の過酷さに合わせて使い分けます。

スチールベスト(AF1810SB)
特殊耐熱繊維・無機質補強材・少量の合成ゴムからなるシートを、両面フック付き鋼板の両面に圧着。強度が大きく耐熱性に優れ、応力緩和率が低い。高温で強度が必要な排気系箇所に。
- 用途:高温で強度を必要とする排気系箇所
- 構造:両面フック付き鋼板+シート(AF1800)を圧着
- 標準使用温度:-40〜500℃
- 応力緩和率:13%(200℃で21%)/引張強さ53MPa

シスコメタル(ES020)
鋼板(SPCC)芯材の両面に、耐油性の合成ゴムを含むシートを接着。表面材は片面75μm以上で相手面の鋳巣吸収性・表面粗さ吸収性に優れ、過大荷重でも横流れしにくい。ケース部位の油・燃料を高負荷下でシール。
- 用途:ケース部位の油・燃料+高負荷がかかる箇所
- 構造:鋼板(SPCC)芯材+ビーターシートを接着
- 標準使用温度:-40〜300℃
- 応力緩和率:14%(150℃×22h)/表面材片面75μm以上
スチールベスト × シスコメタル|選び方早見表
| 項目 | スチールベスト(AF1810SB) | シスコメタル(ES020) |
|---|---|---|
| 主な用途 | 高温の排気系(エキマニ・マニホールド) | ケース部位の油・燃料+高負荷箇所 |
| 構造 | 両面フック付き鋼板+シート(AF1800)圧着 | 鋼板(SPCC)芯材+ビーターシート接着 |
| 標準使用温度 | -40〜500℃ | -40〜300℃ |
| 圧縮率/復元率 | 11% / 55% | 7% / 58% |
| 応力緩和率(150℃×22h) | 13%(200℃で21%) | 14% |
| 強み | 高温域・強度(引張53MPa)・耐熱 | 鋳巣吸収性・横流れしにくさ・耐油 |
※上記数値は代表値で、規格値ではありません。詳細は各カタログをご確認ください。
次世代へ|EV部品のための難燃ガスケット
内燃機関で培ったシール技術を、EVという次の最前線へ。電池パックやECUケースなど、シール性に加えて難燃性が問われる箇所に向けて、和紙発の難燃ガスケット材を開発しています(特許第7800953号)。「何でも紙にできる」配合の自由度を活かし、お客様の要件に合わせた素材設計でお応えします。
難燃性(UL94 V-0相当)
特殊耐熱繊維・無機質補強材に難燃剤を配合。接炎しても自己消火し、火を離すと消える。バッテリー・インバーター・モーター等のケースに。
高い引張強さ・耐久性
引張強さが非常に大きく、耐久性に優れる。約80%の国内シェアを支えた配合・抄紙のシール技術がそのまま土台になる。
低い応力緩和率
応力緩和率が低く、特に高温・高面圧でのヘタりにくさに優れる。締結部の長期信頼性を支える。
接炎しても、自己消火。 難燃ガスケットは火が当たっても燃え広がらず、火を離すと消えます。EV部品の安全要件が求められる箇所に適しています。
難燃ガスケット|物性値
| 項目 | 物性値 | 備考 |
|---|---|---|
| 厚さ | 0.5 mm(0.3〜2.0mm対応) | 代表値 |
| 圧縮率/復元率 | 8% / 60% | P=34.5MPa |
| 引張強さ | 24 MPa | — |
| 応力緩和率 | 15% | 100℃×22h |
| 難燃性 | V-0 相当 | UL-94 |
※上記数値は代表値で、規格値ではありません。製品厚さは0.3〜2.0mmまで対応可能です。
採用が期待される用途
自動車・二輪
エキマニ・マニホールド等の排気系(スチールベスト)、エンジンブロックやミッションケースのオイル・燃料シール(シスコメタル・AF2000)。
産業機械・建機・農機
各種内燃機関や油圧まわりのケース部位。高温・高負荷の箇所から、低温の油・燃料・水まわり(オイルシート)まで幅広く対応。
EV・新領域
バッテリー・インバーター・モーター等のケースなど、難燃性とシール性を両立したい新しい箇所(難燃ガスケット)。
セキネシール工業が選ばれる理由

素材そのものを設計する配合力
特殊繊維・補強材・合成ゴムなどの配合をデータベース化し、ノンメタからセミメタ、難燃まで、シールする箇所に合わせて素材を作り分ける。

ビーターシートガスケット国内シェア約80%
創業以来手がけてきたガスケット材は、国内のビーターシートガスケットで約8割のシェア。約170社の自動車・産業機械メーカーと築いた信頼。

1300年の抄紙技術と一貫体制
ユネスコ無形文化遺産・細川紙を受け継ぐ抄紙技術を土台に、研究開発から生産まで一貫してご提案。
ご相談の流れ
お問い合わせ
まずはお問い合せフォームよりお気軽にご連絡ください。新製品開発・共同開発のご相談から既存品のお問い合せまで承っております。
既存品の選定、新規配合
用途・機能・予算・納期などのご要望に合わせて、当社が考える最適な仕様をご提案します。
ラボ評価
ご要望に合った素材が製造可能か、ラボ評価を行います。
量産機試作
量産機を用いて試作を行います。
量産・納品
量産を開始し、お客様へ納入いたします。
よくあるご質問
Q. ノンメタリックとセミメタリックはどう選べばいいですか?
比較的低温の油・燃料・不凍液・水まわりであればノンメタリック(AF2000・オイルシート No.500)、排気系の高温やケース部位の高負荷がかかる箇所であればセミメタリック(スチールベスト・シスコメタル)が目安です。使用環境をうかがって最適なグレードをご提案します。
Q. スチールベストとシスコメタルの違いは?
スチールベストは高温の排気系向けで、-40〜500℃の高温域に対応し応力緩和率が低くヘタりにくいのが特徴です。シスコメタルはケース部位向けで、相手面の鋳巣吸収性が良く、過大荷重でも横流れしにくいのが特徴です。
Q. 厚みやサイズのカスタマイズはできますか?
はい。配合・厚み・サイズの調整に対応しています。シールする箇所の条件に合わせてご相談ください。
Q. サンプル提供・少量試作はできますか?
可能です。開発・評価段階での試作にも対応しますので、お気軽にお問い合わせください。
Q. EV部品向けの難燃ガスケットも相談できますか?
はい。バッテリー・インバーター・モーター等のケースなど、難燃性(UL94 V-0相当)とシール性を両立したい箇所について、開発段階からご相談いただけます。
Q. 環境規制(RoHS・REACH等)には対応していますか?
対応状況は製品・グレードによって異なります。詳細はお問い合わせ時にご確認ください。