絶縁材料は「性能指標」で選ぶ

絶縁材料の選定は、電気的な性能指標を軸に、耐熱クラスと難燃性を合わせて考えると整理しやすくなります。まず、実務で確認する代表的な指標を一覧にします。
絶縁破壊強度(Dielectric Strength)
材料が絶縁を保てる限界の電界強度で、kV/mmで表します(JIS C2110)。使用電圧に対して十分なマージンを持たせます。厚みや吸湿状態でも変わるため、実使用条件での確認が重要です。
絶縁抵抗・体積抵抗率・表面抵抗率
絶縁抵抗(MΩ・GΩ)は電流の漏れにくさ、体積抵抗率(Ω・cm)は材料内部の電気の流れにくさ、表面抵抗率(Ω/□)は表面を伝う漏れ電流の流れにくさを表します。湿度や汚れの影響を受けやすいのは表面抵抗率で、環境条件も合わせて評価します。
耐熱クラス(E種〜H種)と難燃性

使用温度に対しては耐熱クラス(A種105℃/E種120℃/B種130℃/F種155℃/H種180℃ など)で、発火安全性に対してはUL94等の難燃グレードで選びます。電池・電装まわりでは難燃が特に重視されます。
選定チェックリスト

- 使用電圧・必要な絶縁破壊強度
- 使用温度・耐熱クラス
- 厚み・加工方法
- 圧縮特性(圧縮率・復元率):厚みが薄くなると絶縁距離に影響するため、特に大型機器では確認が必要
- 難燃/規格要求
- 数量(量産/小ロット/試作)
セキネシール工業の絶縁材
セキネシール工業の絶縁材は、配合から特性を作り込める抄造ならではの自由度が強みです。開発品では、絶縁破壊強さ14〜29kV/mm、耐熱クラスF種(155℃相当、JIS C 4003)、圧縮特性(圧縮率7%・復元率60%、P=34.5MPa)、難燃性はUL-94規格参考でV-0相当という特性を確認しており※、電気絶縁性・耐熱性・難燃性・加工性のバランスを用途に合わせて調整できます。データセンターの電源まわりや、変圧器などの大型電力機器向け絶縁材としての採用検討も進んでいます。
※上記数値は代表値で、規格値ではありません。